初めて書く大学受験の志望理由書を前に、何を書いたらいいのかわからず困惑してしまう受験生がほとんどです。
そこで、大学受験の志望理由書の書き方とポイントについて解説します。
目次
大学入試用の志望理由書:おさえておきたいポイントを解説
大学を受験する際、必要書類として「志望理由書」の提出が求められる場合があります。
この「志望理由書」とはどんなものかというと、総合型選抜や学校推薦型選抜などで受験する際に提出が求められる書類のことで、大学によってはエントリーシートとも呼ばれるものです。
大学入試において、一般入試の場合は基本的に学力による選考となりますが、総合型選抜や学校推薦型選抜などの入試の場合は、学業成績以外の要素も選考の基準に含まれる傾向があります。
この“学業以外の要素”において志望理由書は重要な要素となり、一次選考の書類審査やその後の面接試験において活用される書類となります。
一次選考や面接試験において使用・参照される志望理由書は、同時に自分自身をアピールするチャンスでもあります。是非ともポイントを押さえて、しっかり熟考の上で書き上げるようにしましょう。
とはいえ、“しっかり熟考して”といわれても、何を書けばいいのかわからないという人もいるでしょう。
ここでは志望理由書に書いておくべき内容について解説します。
まず、志望大学の願書の要綱をしっかり確認しましょう。
志望理由書を書くにあたり、文字数や記載すべき内容、記述フォーマットなどについて、指定があるケースもあります。
特に文字数については、下限と上限が決められている場合が多くありますので、しっかり確認しておきましょう。
また、志望理由書の書き方が、フォーマット形式であるのか、付属している指定用紙に書かなくてはいけないのかなどについても、忘れず確認するようにしましょう。
次に志望理由書に書くべき内容についてです。
志望理由書に書くべき内容は大きく分けて3つあります。
それぞれについてポイントを見ていきましょう。
受験する大学とその学部学科を志望する理由について記述します。
この時のポイントとしては、理由は具体的にわかりやすく端的に書くことです。
大学それぞれに独自の優位性や魅力があります。カリキュラムや設備、在籍教授など志望大学ならではの魅力や要素を押さえた志望理由も添えましょう。
志望大学で学びたい理由とその内容は、合否に関わる重要要素の一つです。しっかりと志望大学について調べた上で、自分がその大学に魅力を感じている理由を述べましょう。
受験大学を志望するきっかけについて記述します。
この時のポイントとしては、志望理由ときっかけの間に関連性をもたせるようにすることです。
自分がこれまでどんなことをして、どんな経験を積んできたか、どんなことに関心があるか、本や映画、関わった人物、出来事などからどんな影響や感銘を受けたか。
それら自分の過去のエピソードや自分が抱く将来の夢などを交えながら、なぜその大学を志望するにいたったのかというきっかけを、具体的に書くことで説得力を持たせることができます。
受験大学に晴れて合格し入学してから、どのようなことをしたいのかについて記述します。
この時のポイントとしては、“したいこと”をただ述べるだけではなく、大学での学びや経験を通して、将来的にどうなりたいのかについて結びつけるようにすることです。
大学合格はゴールではありません。そこから先の未来、将来についての自分の目標とその達成のためにその大学を志望しているのだということが伝わるように書きましょう。
志望理由書を書く前に、まず下準備として「分析」をしておきましょう。
なぜその大学その学部学科を志望するのか、志望するきっかけは何だったのか、大学で何を学びその経験を通じて将来的にどうなりたいのか。
志望理由書に書くべき内容を洗い出すと、どれも自分自身と相手(志望大学)を「知る」ということが必要不可欠であることがわかります。
そのためにも、志望理由書を書く前に、まずしっかり「自己分析」と「志望大学分析」を行いましょう。
まず、自分について見つめ直す作業を行いましょう。
志望理由書の主人公は自分自身です。どんなことに興味があり、どんなことをもっと詳しく、あるいは深く知りたいと思っているのか。得意分野はなにか。これまでどんな経験をしたか。どんなモノ・人に影響を受けたか。そして、将来どうなりたいか。
そして自分は、志望大学で何を学びたいのか。どうしてその志望大学を選んだのか。どこが魅力的に感じているのか。それらをノートに書き出して、整理しておきましょう。
志望する大学についてしっかり調べておきましょう。
大学のパンフレットやサイトの熟読のほか、その大学がどういう校風なのか、どんな授業なのかなどを知るためにもオープンキャンパスや体験入学などを受けてみるのも方法の一つです。
また、学びたい分野/学問を勉強することができる、志望大学以外の大学についてもチェックをしておきましょう。これにより、志望大学のどこが魅力的に感じているのか、その大学の独自性などについても比較検討することができます。
大学分析の内容も、ノートに書き留めて整理しておくようにしましょう。
志望理由書の書き方で一般的なのは4部構成といわれるものです。
具体的には、下記のような流れで書くとよいでしょう。
例えば、自分のことは「私」、志望大学のことは「貴学」というように、言葉使いや文章表現について丁寧なものを意識するようにしましょう。
志望理由書は面接試験同様に、第一印象も大切です。
「受けれる」「見せれる」のようなら抜き言葉や普段使うような話し言葉で書かれた文章は、拙さや幼さを感じさせてしまいかねません。また、誤字や脱字が頻発する文章も、校正をしていないという印象を与える恐れもあります。
小論文試験などとは違い、志望理由書は文章を見直す時間が十分あります。時間が十分にあるにもかかわらず誤字脱字のままで提出された志望理由書は、マイナス評価を受ける恐れもありますので、十分確認するようにしましょう。
「だ・ある」調と「です・ます」調の文章が混在しないようにしましょう。
文末表現には、「だ・ある」調と「です・ます」調の2種類がありますが、これらが混在してしまうとその文章を読んだとき、調子がバラバラの印象を相手に与えてしまいます。
文末はどちらかに統一するようにしましょう。
志望理由書は、大学の推薦型選抜や総合型選抜において、合否に大きく影響する重要な要素です。
ですが、書き方のポイントや書くべき内容、注意すべき点に気を付けながら、しっかりと自己分析したうえで、自分の言葉で志望理由や意欲をアピールすることができれば、合格へと一歩近づくことができます。
志望理由書の主役はあなたです。あなたのこれまでの経験や体験を踏まえ、自分自身の言葉で志望大学へ意欲をしっかり伝えるように書きましょう。
それでもどうしても不安だ、あるいは志望理由書の練習やチェックを誰かに見てもらいたいという場合、気兼ねなく講師に相談してみてください。
生徒と同じ目標を目指す私たちだからこそ、受験に関する心配事や悩み、不安など、親身になってアドバイスします。
志望校合格に向けて、二人三脚でがんばっていきましょう!
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